IPアドレスとは?

更新日 2024/4/18

IPアドレス解説

IPアドレスとは?

アドレスはインターネット(Internet)プロトコル(Protocol)の略となり、アドレスを省略したIPと呼ばれる事もあります。

インターネット上のコンピューターやネットワーク機器が通信を行う際に利用される識別子となります。

機器同士の通信を行う際に利用される為、インターネット上での住所や機器に割り当てられた部屋何号と表現される事もあります。

パソコンやスマートフォン、サーバー等、インターネットに接続されたあらゆるコンピューターにIPアドレスが割り当てられています。

バージョンについて

IPアドレスは現在、利用されているIPv4IPv6の2種類のバージョンががあります。

IPv4(Internet Protocol version4)は32ビットのアドレスで構成され0から255までの範囲を持つ4つの10進数をドット[.]で区切り表現されます。

IPv4では約42億個の異なるアドレスを表現することができますが、技術の進歩と発展に伴い利用する機器の増加により現在ではアドレス数不足問題(枯渇問題)を抱えております。

IPv4のアドレスの枯渇問題等を解決する為に開発された新たなプロトコルがIPv6となります。

IPv6(Internet Protocol version6)は128ビットのアドレスで構成され8組の16進数をコロン[:]でで区切り表現されます。

IPv6では約340澗個の異なるアドレスを表現することができIPアドレスの枯渇問題を解決する次世代IP形式として期待されています。

ただし現時点ではIPv4形式の利用が多くを占めておりIPv6の利用はまだまだ普及しているとは言い難い状況となっております。

その為、現在主要となっているバージョンはIPv4形式となり、IPアドレスと呼ばれる多くの場合はIPv4形式を指す事が多いです。

IPアドレスの種類について

またIPアドレスではグローバルにて利用されるIPアドレスと特定のネットワーク内でのみ利用されるIPアドレスがあります。

グローバルにて利用されるIPアドレスはグローバルIPアドレスと呼ばれインターネット上にてコンピューターが外部のネットワーク機器と通信するために使用されます。

その為、インターネット上での一意なアドレスとなりICANN(Internet Corporation for Assigned Names and Numbers)と呼ばれる非営利組織によって厳密に管理されています。

ICANNはRIR(Regional Internet Registries)と呼ばれる地域ごとのIPアドレス登録機関に対してIPアドレスのブロックを割り当てます。

ICANNよりIPアドレスブロックを割り当てられたRIR組織は地域内のインターネットサービスプロバイダーや組織に対しIPアドレスを割り当てる役割を果たします。

現在、世界には5つのRIRがありそれぞれが地理的な領域を担当し、その地域内のIPアドレスの割り当てと管理を行っています。

名称 地域
ARIN(American Registry for Internet Numbers) 北米および中南米
RIPE NCC(Réseaux IP Européens Network Coordination Centre) ヨーロッパ、中央アジア、中東
APNIC(Asia-Pacific Network Information Centre) アジア太平洋地域
LACNIC(Latin America and Caribbean Network Information Centre) ラテンアメリカおよびカリブ海地域
AFRINIC(African Network Information Centre) アフリカ地域

特定のネットワーク内でのみ利用されるIPアドレスはローカルIPアドレスまたはプライベートIPアドレスと呼ばれます。

プライベートIPは特定のネットワーク内のみで利用されておりネットワーク管理者が一意な値を割り当てる事が出来ます。

その他の特徴としてプライベートIPのみでのインターネットへの通信は行う事が出来ません。

外部のネットワークへの通信が必要な場合は、NAT(Network Address Translation)を利用して、プライベートIPアドレスをグローバルIPアドレスに変換し通信を行います。

このようにして、プライベートIPアドレスを使用することで、全ての機器にグローバルIPアドレスを割り当てることなく、効率的にIPアドレスを利用することが可能になります。

IPアドレスからわかる事

上記のセクションにてIPアドレスはコンピューターやネットワーク機器が通信を行う際に利用される識別子と解説致しました。

コンピューター機器同士が通信を行う多くの場合、ログとしてテキスト形式の通信情報を記録しているファイルを保存しています。

コンピューター機器同士の通信として代表的なプロトコルは「TCP」「UDP」「HTTP」「SMTP」等がございます。

また代表的なサービスとしては「web」「FTP」「SSH」「メール」等があげれます。

これらのサービスは、ユーザーがインターネット上で情報の閲覧、ファイルの転送、リモートアクセス、電子メールの送受信などの機能を実現するために使用されます。

いずれのサービスについても通信課程やアプリケーション処理の際にログファイルが生成され接続元IPアドレス情報等がファイルに記録されます。

ログファイルはトラブルシューティングやセキュリティ監視、その他モニタリング等に利用する事が出来ます。

セキュリティでは不正ログインやweb改竄、スパム配信、悪意のあるアクセス等が発生した際に接続元IPアドレスを確認する事で意図したアクセスか悪意のあるユーザーからのアクセスか判断する材料として活用する事が出来ます。

モニタリングでは接続元のIPアドレスを収集、解析しサービスへ改善や効率化、不可対策等の材料として活用する事が出来ます。